Interview 院長インタビュー
内視鏡検査(胃カメラ検査)の経験は20年以上で、現在も年間500件程度行っている天神橋みやたけクリニックの宮竹英希院長が胃カメラ検査で大切にしているのが、検査の正確性と負担の軽減。
胃の痛みなどの症状の原因を明らかにするために、そして胃がんの早期発見・予防のために胃カメラ検査に力を入れている宮竹院長に、医院の胃カメラ検査の特徴についておうかがいしました。
正確な検査・負担の少ない方法により
安心して受けられる
胃カメラ検査を実施
01
胃カメラ検査で大切にしていることは?
2つありまして、1つは検査の“再現性”です。
再現性とはすなわち、検査の手順・撮影箇所・撮影枚数を決めておいて、いつ・どの患者様に対して検査を行う場合でも、一定のクオリティで検査が実施できるようにするということです。 再現性は“正確性”と言い換えられるかもしれません。
検査の再現性が高いことで、検査時間がほぼ一定になり、撮影箇所・撮影枚数が一定なことで「前回の検査時にはなかった疑わしい病変がある」という比較が行いやすくなります。
もう1つは患者様の“負担の軽減”です。
苦痛が心配で胃カメラ検査が受けられないという方も多いので、そうした方にも安心して受診していただけるように、経鼻内視鏡検査(鼻からの胃カメラ検査)や鎮静剤の使用など、できる限り負担を抑えるようにしています。
02
鼻からの胃カメラ検査や鎮静剤を
ご希望になる方は多いですか?
そうですね。
インターネットなどで調べられたり、実際に経鼻内視鏡検査を受けられたお知り合いの方から話を聞いたりして、おおよそ7~8割の患者様が経鼻内視鏡をご希望になられています。
反対に、アレルギー性鼻炎で鼻が詰まりやすい、前回、経鼻内視鏡検査を受けたが内視鏡が入りにくかったなどの理由で、「鼻からの胃カメラ検査は嫌だ」という方もおられます。
そうした方には鎮静剤を用いた経口内視鏡検査(口からの胃カメラ検査)をご案内しています。
鎮静剤を使うことでほとんど眠っているのと同じ状態になるので、口からの胃カメラ検査でも苦痛が抑えられます。
03
皆様、どのようなきっかけで
胃カメラ検査を受けられていますか?
胃もたれ、胃痛、みぞおちの痛み、お腹の張り、胸やけ、頻繁なげっぷ、吐き気などの症状があってご相談に来られて、お出ししたお薬を2週間くらい飲み続けても症状が改善されないので、「それでは、一度胃カメラ検査をしてみましょうか」となるケースもあれば、最初から胃カメラ検査を希望してご来院される方もいます。
あと、当院は帝国ホテルクリニックと提携しているので、あちらの人間ドックで胃カメラ検査をご希望された方が、当院を紹介されて受診するケースもあります。
04
胃カメラ検査ではどんな病気が
見つかることが多いですか?
ヘリコバクター・ピロリ菌感染症、機能性ディスペプシア、逆流性食道炎の3つが見つかるケースが多いです。
これらのうち、特に機能性ディスペプシアは胃カメラ検査を行わないとお薬が処方できませんので、胃もたれや腹部膨満感、みぞおちの痛みなどでお困りなら、一度ご相談いただきたいです。
正確な検査・負担の少ない方法により
安心して受けられる
胃カメラ検査を実施
05
天神橋みやたけクリニックの
胃カメラ検査の特徴は?
最初にお話しした再現性・正確性の高い検査を実施していること、そして経鼻内視鏡検査・鎮静剤の使用により負担の少ない検査をお届けしていることなどです。
あと、内視鏡システムとして富士フイルム社製のLASEREO(レザリオ)を導入しており、レザリオには独自の画像処理技術(BLI)・画像強調技術(LCI)が搭載されていて、より見逃しのない精度の高い検査が行えるようになっています。
06
これまでの内視鏡検査の実績は?
これまでに20年以上、内視鏡検査を行ってきていて、今でも年間500件程度の検査を実施しています。
こうした実績も当院の検査の強みの1つと言えます。
しっかり実績を積んでいるかどうかで、早期の胃がん・食道がんの発見の精度に差が生じると言え、検査実績があるということは、それだけ実際にがんを発見した件数も多いはずなので、疑わしい病変を見逃すリスクが少なくなります。
あとは検査にかかる時間も変わってきます。
当然、実績豊富な方が検査時間は短縮される傾向にあり、それはそのまま患者様の負担軽減に繋がります。
もちろん、「検査時間が短縮される」と言ってもいい加減に検査しているわけではありません。
最初にも言いましたが、私は検査の“再現性”を大切にしていて、撮影する部位の順序が決まっているので、スムーズかつ正確に検査することができるのです。
07
ピロリ菌の検査・除菌治療も
受けられますか?
もちろんです。
現在、ピロリ菌に感染している方は減少傾向にありますが、ゼロになったわけではなく、若い世代でも感染しているケースはあります。
実際、当院でも20代の方で感染が見つかったケースがありますので、胃もたれ、すぐにお腹がいっぱいになる、胃の痛みなどの症状があれば、一度検査を受けられることをおすすめします。
ピロリ菌の感染で一番注意しなければいけないのが、胃がんのリスクを高めることです。
WHO(世界保健機関)もピロリ菌を発がん因子として認定しています。
胃がんは早期発見すれば治療可能
定期的な胃カメラ検査で
がんから命を守る
08
胃がんの早期発見のポイントは?
胃がんは早期発見すれば治療可能ながんとされていて、しかも腹腔鏡手術や胃カメラでの内視鏡手術といったお体への侵襲が少ない方法で治療することが可能になります。
胃がんは初期には自覚症状はほとんど現れませんので、早期発見のために定期的に胃カメラ検査を受けていただきたいです。
特にピロリ菌に感染したことがある方は、除菌治療を受けた後も依然として胃がんリスクは高いままなので、5~6年くらいは年1回、定期的に胃カメラ検査を受けていただきたいです。