checkピロリ菌がいなくなったら検査は不要?
除菌後も定期的に胃カメラ検査を受けましょう
ピロリ菌の除菌治療を受けて、除菌に成功し、胃の中からピロリ菌がいなくなったら胃がんにならないのかと言うと、そうではありません。
除菌治療により胃がんリスクが低減するのは確かですが、ゼロになるわけではありません。
そのため、除菌治療が成功した後も、年1回、定期的に胃カメラ検査を受けて経過観察することが重要となります。
除菌後も胃がんリスクは残る
一般的に、除菌治療による胃がんリスクの低減は1/3程度とされていて、除菌に成功しても数年以内に100人に1~2人の割合で胃がんが発生すると言われています。
また、除菌治療を受ける前にすでに胃炎が進行してしまっていると、除菌後も胃がんリスクは高い水準で残るとされています。
除菌に成功しても安心できません
ピロリ菌の除菌治療により胃がんが予防しやすくなる一方で、「除菌に成功したからもう安心」と思って定期検査を受けなくなるケースがあるという問題があります。
除菌に成功しても年1回、定期的に胃カメラ検査を受ける必要があり、特に萎縮性胃炎がある場合には欠かさず検査を受けていただきたいと思います。
年1回の検査を5~6年続ける
あくまで目安ではありますが、ピロリ菌に感染したことがある方は、除菌に成功したとしても年1回の定期的な胃カメラ検査を5~6年続けてほしいと思います。
反対に、ピロリ菌の感染が認められなかった方は、症状がなければ2~3年に1回で大丈夫だと言えます。
このようにピロリ菌に感染したことがあるかないかで、その後の定期検査のペース・期間が変わってきます。